スパーズの移籍市場振り返り&どこよりも早い来夏移籍市場考察
さてヨーロッパの移籍市場も閉じたので、早速タイトル通り話を進めていく。
移籍市場
移籍市場での出入りを下記の通り表にまとめた。昨冬に移籍したデンベレも一応入れている。
獲得
まずは7月2日にクラークとエンドンベレを獲得。あまり話題になっていないがエンドンベレの週給はケインに次いで£200k/wとEvening Standard等で報道されている。スパーズにとっては例外的な大盤振る舞い、期待度の高さが伺える。正直ほんまかいなと思ってしまうが。
最終日に獲得したのはロチェルソとセセニョン、どちらも自分が以前予想していた程度の週給で合意できたようだ。移籍金も2人で£100m程度と我ながら良い線行ってる。なおリヨンでの週給の情報が間違ってたこともあり、エンドンベレの週給は盛大に外している。
こんなのも作ってた、トビーエリクセンが残ったときの皮算用。ワニャマには犠牲になってもらったけど。
— yukithfc (@yukithfc) July 19, 2019
移籍金収支は-£75mだけど年間給与£12.1m浮くからこれを考慮すると約-£63m。2人スタメン級2人期待の若手を取ってこれなら悪くないと思う、肌感覚だけど。続 pic.twitter.com/8ue7GIYKfT
ロチェルソはベティスがPSGに対して負っていたsell-on feeの金額を減らすためローン+買取OPにするというレヴィの神ムーブが炸裂。レヴィはデイビスフォルムを獲得した際にもシグルズソンのトレードを絡めてsell-on feeを削減した前科があるので、あまりやりすぎて怒られないようにしたい。
週給も含めて考えると、今夏の移籍市場の収支は-£59.0m。まあまあ補強した割に比較的赤字が少なく見えるのはロチェルソがローンだからだ。来夏には£55mでの完全移籍が成立する見込みなので注意が必要。
結果的に当初の獲得リスト上位だった選手を全て獲得することが出来たうえ、スパーズにあまりいない生粋のWG(クラーク)も確保した。FW、SBの補強が急務だと言われるがポチェは元々若手(パロット、KWP、フォイス)にチャンスを与えるつもりだったのだろう。とにかく今季はポチェの育成手腕と若手の奮起に期待したい。
成立したもの以外では、「肖像権が玉に瑕のイケメン」に加えてフェルナンデスの獲得もあと一歩まで迫っていたようだ。フェルナンデスと個人合意していたのは驚きだったが、エリクセンの売却が決まっていればスポルティングに増額オファーを出して獲得が決まっていたのではないかと思う。
売却
かなり仕事の多かった売却だが、8割程度の仕事は終えたと言っていいだろう。移籍金自体はそれほど稼げてはいないものの、ベテランの放出で週給を削減出来たのが大きく、おかげでエンドンベレの週給を捻出出来ている。出場機会が激減しそうなワニャマは移籍出来ればお互いのためになったはずだが...セセニョンと入れ替わる形となったオノマー及びエドワーズの移籍金は明らかになっていない。
移籍の噂があったものの結局残留した選手については後述する。
スカッド構成
今季のCLスカッドは上記の通りHG5人、非HG17人、Bリスト5人の27人である。やや人数が多めなので、やはり1~2人はさらに売却する用意があったと思われる。 前回の記事で書いた通りフォイスはBリスト登録が可能だがパロットは空きがあるAリスト登録となる。ジョレンテを再契約しなかったことによりパロットがCLでプレーする可能性が出たというわけだ。国内カップ戦に加えて、余裕があれば5試合目、ホームのオリンピアコス戦辺りでCLデビュー出来るかも。
(修正:セセニョンはHG(協会育成枠)リスト登録)
来夏移籍市場考察
さて現状のスカッドを見たうえで、どこよりも早い来夏移籍市場の考察/予想をしたいと思う。スパーズは基本冬には動かないので、議論の簡略化のためにも今回冬市場は無視する。
「売らないといけない人達」
「ワールドクラスのポテンシャルがある」とPSGから鳴り物入りで加入したものの鳴かず飛ばずのオーリエと、怪我で別人になってしまった「サンドロ2世」ことワニャマが売却候補だろう。勿論本来のポテンシャルを発揮出来ればそれはそれでいいのだが...なおそれぞれTMでの市場価格は£16.2m、£18mとあまり高額の移籍金は期待出来ない。
「出ていきそうな人達」
残契約1年のエリクセン、ヤン、トビー、タンガンガ、同2年のローズがこのリストに含まれる。願望含めだがヤントビの内どちらか1人、そしてタンガンガとは契約延長してもらいたいし、その可能性は十分あるはず。そしてフォイスをCBに再コンバートすれば来夏はCBを獲得せずに済むだろう。(割愛するがフォイスは来季CBに再コンバートされると考えている。)
ローズとエリクセンは結局残留したものの相変わらず将来は不透明。ローズが北部に帰りたいと言ってたし、来季リーズが昇格すれば出戻りするのでは?と密かに予想している。リーズ側の事情は知らんけど本人にとっては一番良いシナリオなのでは。
エリクセンの最新のコメント(9/4現在) は
「フットボールマネジャーのように移籍が決まれば楽なんだけどね。」
「でもスパーズは本当に良い場所だ。別におかしな話じゃないだろ?」
というもの。「スパーズに対して不満はないけど、たった一度きりの人生だからレアルやバルサでプレーしてみたい」感が満載である。まだ心残りがありそうなので、いきなり契約延長の話を持ち掛けるよりもしばらくその類の話は封印してプレーに集中してもらうのが得策だろう。1月にフリー移籍交渉が解禁されるので、そこでも2強が来なければ流石に契約延長交渉の席につくといった感じかなと。
補強箇所
表の通り両SBが来夏の補強ポジション。KWPもデイビスも大外を爆走する/相手のカウンターを個人で捻りつぶすタイプではないので、補完性を考えてアスリート能力に優れた選手が望ましい。
場合によってはCBやFWの獲得もあり得る。ヤントビタンガンガ全員契約延長出来なかった、サンチェスが余りにも散々な出来で終わったetc...頼れるのがフォイスしかいねえ!って状態になるとさすがにまずいので。その場合はやはりプレミア経験豊富でCBの獲得候補リストトップと言われてるアケの獲得が視野に入ってくるんだろうなと。
前線の複数のポジションで起用可能、偽9番も出来るディバラは確かに面白いチョイスだと感じた。セセニョン、クラークとアスリート能力の高い前線の選手は取ったけど、「ポリバレントでテクニックに優れたロングシューター」はバイタル攻略に固執するポチェが好むタイプな気がする。
ただひょっとするとベティスでやっていたようにロチェルソを最前線で使うプランもあるかもしれない。そのプランが奏功した場合わざわざ前線のディバラを獲るのではなく中盤のフェルナンデス獲得に向かいそうだ。
しかし注意すべきなのは前述した通りロチェルソの移籍金£55mが発生する点で、一線級の両SBを獲った上で高額HGのアケ+肖像権男orフェルナンデスも獲るとなるとさすがにキツそう。やはりCBは現有戦力を保持し、両SBの獲得を優先事項とすべきだろう。
ちなみに2021年夏にロリスの後釜となるワールドクラスのGK(とCB)を獲得してようやく理想のスカッドが完成すると予想している。
具体的な補強候補についてはまた今後補強予想タグを使ってやっていきたいところ。
今回はこの辺りで終わります。最近ブログ書く人が順調に増えて楽しいですね!