スパーズの現在地について~七時雨さんの記事に乗っかってみた~
まさかの連続更新。
タイトルの通り今回はこの件についてやってみます。
先日七時雨さんが面白いデータを取り上げてくれたので、ついつい書かずにはいられませんでした。鉄は早いうちに打てと言うし、思いついた時に勢いで書いてしまった方が良いかなと。
Google trendsが示すスパーズの現在地
(出典:上記ブログ)
こちらのグラフが示す通り、スパーズはCLでの露出のおかげで急激に検索数が上昇しているようです。まああえてここで詳細に説明する必要はないでしょう。
ブランディング戦略モデルから理解してみよう
勿論七時雨さんのブログでも書かれているようにこのグラフは検索数のトレンドを示すもので必ずしもスパーズサポの増加を示すものではありません。ではこのグラフをどう解釈すればよいのか?
実は解読のヒントが私のブログの過去記事の中に隠されています。誰か気づいた人がいたらすごい、すごすぎる。
Breaking Into The U.S Marketplace: Tottenham Hotspur - Trendjackers
このブログ中で引用した、スパーズのマーケティング戦略を分析した上記記事内の、”CONSUMER BASED BRAND EQUITY MODEL(CBBE)" (顧客ベースのブランド資産モデル)という理論に今回目を付けました。私は体系的にビジネスについて学んでいるわけではないので専門の方が居れば是非意見をお聞きしたいところですが、とりあえずto dare is to doの精神で最後まで突っ走ります()
Kellerの提唱するこのモデルはピラミッド型になっており、4つの連続的なステップでブランドを構築するモデルになっています。恐らく元々は製造業など伝統的な産業を想定したモデルなので完璧にフットボールクラブであるスパーズに当てはまる訳ではないと思います。しかしながら大まかなステップについては応用可能だと思うので、騙されたと思ってしばしお付き合いを。日本語に訳されたものを発見したので以下に貼ります。
(出典:https://dentsu-ho.com/articles/3822)
このピラミッドを下から上に4段階上がっていくわけですね。
第一段階
Twitter上での議論にもありましたが、スパーズの名前で検索する人はおそらく我々スパサポではありません。今までスパーズを(あまり)知らなかった人がCLでの勝ち上がりを機に、気になって調べてみたというところでしょう。
これはまさにピラミッドの第一段階「誰なのか(Who are you?)」にあたります。
「ロンドンにあるチームで最近プレミア上位なのか。今年はCL決勝まで来て調子がいいんだな。ケイン、ソンフンミンくらいは何となく知ってるな。」というくらいの認知になるのではないでしょうか。
「スパーズに対して上記の認知を持った人が最近急増した」というのが先ほどのデータの指し示すところではないかと考えます。
第二段階
ではここから今後スパーズがCBBEピラミッドを登るために何が必要になるのか?
次のステップは「何なのか(What are you?)]という疑問に答えることが必要になります。CBBEによるとここから先は論理と感情双方に訴えかけるアプローチが必要になるようです。
論理的なアプローチというと
哲学、プレースタイル、若手育成、英国人志向、経営戦略といった点で、「ああスパーズってそういうクラブなのか」と思わせることかなと。
感情/イメージで訴えるアプローチというと
最先端の新スタジアムやトレーニング施設の画像や映像、クレストやロゴ、あるいはアイコンとなるスター選手(監督でも可)といったところでしょうか。
やっぱりこんな画像見せられたら「すごっ!」って思いますよね!スパーズのこと気になっちゃいますよね!
理論と感情どちらかが優れているいうわけではなくて、併用することが重要なのだと思います。人によって何が響くかは違いますからね。
あとは感情に訴えかけるストーリーを作るのもいいですね。他所のクラブですがクロップの「疑う者から信じる者へ」というのはよくできたストーリーだなと思います。
第三段階
そしてこれらのアプローチが成功すると、「どう思うか?(What about you?)」のフェイズに移行し、「Twitterでフォローしよう。」「試合観てみるか。」もっといけば「メディア記事やブログを読もう」「ユニフォーム買おう。」「観戦会に行ってみよう。」となるわけですね。
このピラミッドは全員が同じペースで登るわけではありません。最近第一段階に入った人もいれば、すでに一番上まで登り終えた人もいるでしょう。
先日の東京観戦会には約200名の方が参加されたそうですが、参加された方は大なり小なり上記のようなステップを今まで辿ってこられたのではないでしょうか?それをもっと大規模で出来れば、スパーズが日本でメジャーになる日もそう遠くないかもしれません。
第四段階
最後のステップは「私との仲は?(What about you and me?)」です。(この訳はどうなの?)
実はこの動きも既にかなり起こり始めています。何かというと、私も含めたスパーズブロガーのことです。
発信というよりも単純に備忘録的に書いている人もいるかと思いますが、自分がスパーズについて気になったこと、感じたことを書いている時点で、結果的に他者が(より深く)スパーズと関わるきっかけを作ることになっているので、第4段階に入ってると言えますね。
座談会でファンブログの拡充が必要という議論があったそうですが、この理論に照らし合わせても、正しい理解じゃないかなと思います。やっぱりスパサポは賢い人が多い(しみじみ)。
スパーズブログのタグを作ったのは元々自分がまとめて見たかったからだったのですが、スパーズについて詳しく知りたい人(第3段階)はこのタグを見ればいいし、発信したい人(第4段階)はこのタグを使えば視認性が高まるので役に立ちそうです。
結果的にスパーズブログタグが第3第4段階に同時にアプローチ出来る手段になりそうで、やってみて良かったなーと。書きたい人はどんどん書いてくもらって、タグも積極的に活用してもらえたら嬉しい。
ただし、我々はどちらかというと既にスパサポである方向けに書いている場合が多いので、より多くの人にリーチするためにはマーケット・メイブン(市場の達人)的な存在を活用することが必要になりそうです。マーケット・メイブンというのは一般的に「情報に敏感で、かつ他人に情報を拡散する能力が高い人」を指すようです。巷で言うインフルエンサーってやつですかね。
サッカー関係でいえば、特定のクラブに固執していない戦術クラスタの方々や他のツイッタラーなんかがあたるのではないでしょうか、わざわざ個別の名前は挙げませんが。そういう人がスパーズを取り上げたツイートをすれば「スパーズってこんなサッカーやってるのか!」「スパーズの新スタすごいな!」といった一般サッカーファンからの反応が期待出来そうです。
以前「特定のクラブを追っている人とそうでない人の間には溝がある」とツイートしたのですが、だからと言ってそういう人を拒否していてはスパーズの認知度は上がらないと思うので、そういう人にちょくちょく絡みに行ってみようかな、と思った次第です。
あとがき
スパーズはこれくらいの認知度でちょうどいい、という意見も聞きますがまあそれはまた別のお話かなと。今回のようにサポが何かしたわけじゃないのにCL決勝に行ったから一気に認知度が上がる、ということもあるし、その逆も無いわけではありません。降格とか?w
つまるところ、結局我々サポにはコントロール不可能な要素が多いということですね。まあ当然のことなんですが。
私は今後何がどうなろうとスパーズを追っていくでしょうし、書くことは好きなので今まで通りブログやTwitterで好き放題言っていると思います。
まあ今後もそれぞれが思い思いに、今まで通り楽しくサポーター生活を送っていけば良いのではないでしょうか!と雑にまとめて終わりとします。